Runway Gen-3 Alphaは、初心者でも高品質な動画を生成できると話題のAIです。ビジネスでも使用できる品質のため、個人だけでなく多くの企業が導入しています。
しかし、Runway Gen-3 Alphaの名前を聞いたことがあっても、具体的に何ができるのか知らない人は多いです。
この記事では、Runway Gen-3 Alphaの3つの特長や、実際に生成した動画を紹介します。Runway Gen-3 Alphaの使い方や、生成できる動画のクオリティが分かるので、ぜひ最後までご覧ください。
Runway Gen-3 Alphaとは?
Runway Gen-3 Alphaとは、アメリカのRunway AI社が開発した生成AIです。
Runway Gen-3 Alphaはさまざまな機能を持っていますが、基本的には動画を生成するAIに区分されます。
テキストや画像から高品質な動画を生成できるため、初心者でも使いやすいと評判で、世界中に多くのユーザーがいます。
Runway Gen-3 Alphaはその名の通り、Runwayシリーズの3世代目です。Runwayシリーズは世代が進むごとに性能がアップしていて、Gen-3 Alphaでは動画の画質や緻密さが大幅に向上しました。
また、プロンプトに対する生成結果に一貫性があり、複数の動画を生成しても統一感があります。
今後、動画生成AIの中で、トップに立つポテンシャルを秘めているため、早い段階から利用して慣れておきましょう。
Runway Gen-3 Alphaの特長3つ
Runway Gen-3 Alphaは、高品質な動画の生成が可能なだけでなく、編集もできるため、思い通りの動画を作り出せます。ここでは、Runway Gen-3 Alphaの主な特長を3つ紹介します。
1.高品質な動画の生成が可能
Runway Gen-3 Alphaの最大の特長は、作り出す動画が高品質な点です。
AIが生成した動画だと、最後まで気付かない人も多いほどです。
前世代のGen-2と比べると、画質や一貫性・破綻の減少など、さまざまな面でクオリティアップしています。
特に人物を描写する際の表情や手の動きなど、細かな部分が改善されています。
また、「大草原から都会のビル群へシーンを切り替える」など動的なカメラワークにも対応して、複雑なシーンを生成できるのも特長の一つです。
2.生成した動画の編集機能が実装予定
Runwayシリーズで生成した動画は、そのままサービス上で編集できます。
プロンプトで生成するだけではなく、動画を編集すれば意図した動画を作りやすくなるでしょう。
たとえば、Runway Gen-2 では、以下のような編集が可能です。
- カメラの動きや速度の調整
- スタイルの変更
- 字幕の自動生成
- エフェクトの追加
Runway Gen-2では編集機能が搭載されていましたが、Runway Gen-3 Alphaはまだ実装されていません。
しかし、公式が「Gen-2以上の編集機能を搭載する」と予告しているため、近い将来、高品質の生成動画をすぐに編集できるようになるでしょう。
3.インストール不要で利用できる
生成AIの中にはソフトをダウンロードして使用するサービスもありますが、Runway Gen-3 AlphaはWebブラウザで利用できます。
難しい設定も必要ないので、生成AIを初めて使う人にもおすすめです。
また、インターフェースも直感的に利用できるため、事前にヘルプページを読み込む必要もありません。
Runway Gen-3の料金
Runway AI社のAIを利用する際は、5つのプランから自分に最適なプランを選択します。
無料プランもありますが、Gen-3 Alphaは有料プランでのみ利用可能です。
5つのプランの料金やクレジットは、以下の通りです。
プラン名 | Gen-3 Alphaの利用 | 料金 | クレジット | 特長 |
---|---|---|---|---|
ベーシック | × | 0ドル | 125 credits/1回限り | 無料で動画生成できるがGen-3 Alphaは利用できない |
スタンダード | 〇 | 15ドル/月 | 625 credits/月 | クレジットの範囲内でGen-3 Alphaを利用できる |
プロ | 〇 | 35ドル/月 | 2250 credits/月 | テキスト読み上げようのカスタム音声を作成できる |
アンリミテッド | 〇 | 95ドル/月 | 無制限 | Gen-3 Alphaを利用して無制限に動画生成できる |
エンタープライズ | 〇 | 問い合わせ | 契約内容による | 企業向けのプラン |
クレジット消費量について
Runway Gen-3 Alphaで動画を生成するには、1秒につき10Creditsが必要です。
5秒の動画で50Credits、10秒の動画で100Creditsを消費します。
1世代前のGen-2では、1秒につき5Creditsで動画を生成可能です。
Runway Gen-3 Alphaの使い方
Runway Gen-3 Alphaを利用するには、まずRunway AI社のサイトからログインする必要があります。
ログインするには、Emailとパスワードを新規登録してください。以下のアカウントでもログイン可能です。
- Googleアカウント
- Apple ID
- SSO(Single Sign On)
ログインできたらトップページから、「Get Started」をクリックしてRunway Gen-3 Alphaを開きます。
画面左側の「Tools」→「Text/Image to Video」からもRunway Gen-3 Alphaにアクセス可能です。
Runway Gen-3 Alphaを利用するには、有料プランへの加入が必須です。
画面左上に表示されるModelを「Gen-3 Alpha」にすると加入画面が表示されます。
「年額プラン」か「月額プラン」を選択して加入してください。
年額プランの方が、月々の使用料が安くなります。
有料プランに加入したら、左上のモデル名が「Gen-3 Alpha」になっているか確認してください。
Runway Gen-3 Alphaでは、画像かテキストから動画を生成できます。
画像の赤い枠の部分に画像をアップロードするか、テキストを入力して動画を生成してください。
Runway Gen-3 Alphaを使って動画生成してみた
Runway Gen-3 Alphaは、テキストか画像から動画を生成できます。
ここでは、2つの生成方法で実際に動画を生成してみます。
Text to Videoで動画生成
Text to Videoは、テキストのみから動画を生成する方法です。以下のプロンプトで動画を生成してみました。
プロンプト:
FPV:夜のニューヨークの街を侍が歩く.シネマティック
生成AI特有の動画の破綻がなく、プロンプト通りの動画が生成されました。
複数あるネオン看板の光の反射も表現されていて、本当にサムライが現代の街を歩いているようです。周囲を歩いている複数の人々にも違和感がなく、高品質な動画が生成されたといえるでしょう。
もう一つ、動画を生成してみます。
プロンプト:
Two boxers fight in the ring and collapse after the match ends.moody,Vortex
(二人のボクサーがリングで殴り合い、最後には二人とも倒れる)
足元に違和感があり、破綻している箇所もありますが、おおむね指示通りの動画になりました。
スタイルを「moody(ムーディー)」に指定しているため、ライトに照らされて雰囲気が出ています。セコンドやロープのロゴなど、細かい部分まで描写されています。
Image to Videoで動画生成
続いては、画像から動画を生成してみます。
元となる画像は、こちらの女性が写っているシンプルなものを使用します。
プロンプト:
A woman clap her hands and laugh(手をたたいて笑う女性)
手の叩き方に若干の違和感はあるものの、自然な表情で、もともと動画のようなクオリティに仕上がりました。パッと見ただけでは、AIだと気が付かない人も多いでしょう。
高品質な動画を生成するためのプロンプトのコツ
Runway Gen-3 Alphaのプロンプトのコツは、Runway AI社のプロンプトガイドに記載されています。
ここでは、高品質な動画を生成するための、プロンプトのコツを解説します。
シーン・被写体・カメラの動きを指定する
画像を生成する際は「夏の海岸線」など簡単なプロンプトで生成できますが、動画はより詳細に指定する必要があります。
簡単なプロンプトでは、AIがどのような動画を生成したらいいか分からなくなってしまうためです。
Gen-3 Alphaのプロンプトガイドでは、以下の「3つの要素」に分けてプロンプトを生成すると良いと記載されています。
- カメラの動き(camera movement)
- シーンの設定(establishing scene)
- 追加の詳細(additional details)
カメラの動きは、どのような視点から動画を生成するか指定します。指定方法が分からない場合は、プロンプトガイドに例が載っているので確認しましょう。
画像ベースでは動きを指定する
画像を利用して動画を生成する場合は、被写体にどのような動きをしてほしいか設定します。
たとえば、「被写体が手を振って誰かを呼んでいる」「歩いている被写体が立ち止まり、こちらを見ている」などです。
参照となる画像と入力したプロンプトが大きく異なる場合、正常に動画が出力されない可能性があるため注意してください。
移動速度とスタイルを指定する
生成したい動画のイメージに近づけるには、移動速度とスタイルの指定が重要です。
移動速度では、動画内の時間の流れを以下のように設定できます。
- ダイナミック
- スローモーション
- 高速モーション
- タイムラプス
スタイルは、動画の雰囲気を決定づける要素です。以下のように指定可能です。
- ムーディー
- 映画風
- レインボー
- ホームビデオ など
スタイルの指定により、動画の印象はガラッと変わります。
まずはプロンプトガイドに掲載されているキーワードを使って、スタイルの指定方法を覚えてください。
Runway Gen-3 Alphaに関するよくある質問
ここでは、Runway Gen-3について、よくある質問と回答を紹介します。
Runway Gen-3 Alphaは無料?
Runway Gen-3 Alphaは、有料プランの加入者のみ利用可能です。無料では利用できません。
有料プランは月額15ドルからで、625Credits/月が付与されます。1秒の動画を生成するのに10Credits必要なので、約62秒まで動画を生成できます。
Runway Gen-3 Alphaは日本語で使える?
Runway Gen-3 Alphaは、日本語に対応しているので、プロンプトを日本語入力できます。
ただし、もともとは英語のサービスなので、日本語のプロンプトは英語よりも精度が落ちるケースがあります。
日本語で思うような動画を生成できないのであれば、翻訳ソフトを活用して英語で入力してみましょう。
Runway Gen-3のクレジットの追加購入はできる?
Runway Gen-3 Alphaの有料プランに加入すると、毎月一定のクレジットが付与されます。付与されたクレジットを使い切った場合は、追加での購入が可能です。
追加クレジットの価格は、10ドルで1,000Creditsです。
追加クレジットの料金は、物価や為替の状況により変更になる可能性があるため、最新の情報は公式サイトを確認してください。
Runway Gen-3は商用利用可能?
Runway Gen-3 Alphaを利用して生成した動画は、商用利用が認められています。また、生成したコンテンツの著作権は、利用者が保持できます。生成した動画をアップロードする際には、Runway Gen-3のクレジット表記の必要もありません。
ただし、商用利用・非商用利用を問わず、他人のコンテンツの著作権を侵害しないように気を付けましょう。
Runway AI社のAIを利用する際の規約は、こちらのページから確認できます。
Runway Gen-3 Alphaの読み方は?
Runway Gen-3は、ランウェイ ジェンスリー アルファと読みます。AIのRunwayシリーズの第3世代(アルファ版)という意味です。
まとめ
Runway Gen-3 Alphaは、アメリカのRunway AI社が開発した動画生成AIです。Runway Gen-3 Alphaには、以下のような特長があります。
- 高品質な動画の生成が可能
- 生成した動画は編集可能(実装予定)
- インストール不要で利用できる
Runway Gen-3 Alphaを利用するには、有料プランに加入する必要があります。いくつかのプランがありますが、もっとも安価なプランで15ドル/月です。
動画生成AIのプロンプトは、画像を生成する際よりも細かく指定する必要があります。Runway Gen-3 Alphaの公式は、以下のポイントをプロンプトに盛り込むことがコツだと言っています。
- カメラの動き
- シーンの設定
- 追加の詳細
プロンプトの設定例は、Runway AI社の「プロンプトガイド」に記載されています。さまざまなパターンのプロンプトを試して、ビジネスや趣味にRunway Gen-3 Alphaを活用してください。
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