画像生成AIとは
テキストやデータを入力することで、AIが自動的に画像を生成する「画像生成AI」。
機械学習アルゴリズムを使って、既存の画像データから特徴を学習し、それらの特徴をもとに新しい画像を生成します。指示した内容の画像を、数十秒たらずで、まるでアーティストが描いたようなクオリティで生成できます。
また、「みかん」「泳ぐ」などといったキーワードを含むプロンプトを入力すると、まるでみかんが水中を泳いでいるような、存在しないはずの画像を生成することも可能です。
この技術は、Webデザイン、医療診断、芸術表現、商品写真生成、ゲーム開発など、幅広い分野で応用されています。最近ではAIグラビア等もSNSで話題になってきています。
無料でできるツールはある?
最近では画像生成AIを無料で利用できるツールも多くあります。
AI イラスト や AI 画像生成 が簡単に作れてしまうオンラインサイトが多数提供されているので、とても簡単に思い通りの画像が作れます。
目的別おすすめの画像生成AI
先ほども申し上げたように、最近では画像生成AIツールが多数登場しています。今回は、使用者の目的として、「スマホで簡単に生成したい人」と「webサイトを使ってクオリティの高い画像を生成したい人」に向けた、おすすめの画像生成AIをそれぞれいくつか紹介したいと思います。
【スマホアプリ編】簡単に生成したい人向け 5選
まずはスマホアプリ編です。
手軽に画像を作成したい人におすすめなアプリは以下の5種類です。
- Meitu
- Picsart
- AIピカソ
- お絵かきばりぐっどくん
- AIイラストくん
ここで各アプリについて見ていきましょう。
①Meitu
Meituは、Meitu社が開発・配信する画像加工アプリケーションです。
ホーム画面にある「AIイラスト」では、写真をアニメーション調のイラストに変換したり、テキストを入力して画像を生成することが可能です。
写真をイラストに変換する機能は、AI技術を使用して、写真から独自のアートワークを自動生成します。ユーザーは、自分の写真をアップロードし、好みのイラストスタイルを選択するだけで、簡単にアニメーション風のイラストを作成することができます。
Meituは利用は無料ですが、月額800円または年額3800円の有料版も用意されています。有料版では広告表示がなくなり、フィルターやテンプレート、メイクなどの全機能を利用できるようになります。
②Picsart
Picsartとは、写真や画像を加工できるアプリです。
スマホで撮影した写真をワンタップで簡単にアーティスティックな印象に画像加工することが可能で、そのツール数はかなり豊富です。
様々な言語で利用することが出来、レベルの高い加工を簡単に行う事が出来ます。
また、Picsartのコミュニティも利用することが出来、他のユーザーが作った写真も見ることが出来、自分の加工した写真も投稿することが出来ます。
累計ダウンロード数は10億ダウンロードを超え、毎月1.5億人以上のユーザーが使っています。
③AIピカソ
AIピカソは、近ごろ話題の画像生成AIの1つです。
アプリをインストールし、該当箇所にテキストを入力するだけで画像が生成されます。基本料金は無料です。
また、画像の一部を塗りつぶして、その部分をAIに描かせたり、簡単なラフ画(下絵)を描いて続きをAIに描かせることもできます。
昨年末には、「いらすとや」とコラボをし、いらすとや風のイラストを生成する「AIいらすとや」をリリースし、また、直近の新しい機能として、「AIアバター」が生成できるサービスがリリースされ、各種SNS、メディアでも大きく取り上げられました。
④お絵かきばりぐっどくん
お絵描きばりぐっどくんは、画像生成AI「Stable Diffusion」を使用しLINEでテキストを送信すると、画像が返信される無料のLINEアプリです。
LINEの友だち登録するだけで手軽に利用できます。
リアルな写真から絵画風や漫画イラスト風の絵など幅広いジャンルで、色々な作品を作成してくれます。
同じメッセージでも違う作品が出来ることもあります。
例えば、トークルームで「猫の画像」と入力すると、数秒でかわいい猫の画像が出力されます。
⑤AIイラストくん
AIイラストくんは、「お絵描きばりぐっどくん」と同様、画像生成AI「Stable Diffusion」を利用してLINEで簡単にイラストを作成できるサービスです。
LINEで友達追加をし、テキストで生成したいイラストの説明を入力することで、簡単にイラストを作成してくれます。
1日3回まで無料で利用することができ、月1,980円のライトプランで1日30枚、月6,980円のプロプランに加入すると回数無制限で利用可能です。
AIイラストくんは、最初に”イラスト”、”人物”、”風景”のいずれかを選んでから、テキストを入力し画像を生成します。
今回は”人物”を選択し、トークルームで「猫の画像」と入力すると、リアルな猫の画像が生成されました。
「お絵かきばりぐっどくん」の時に生成した猫の画像と比較すると、テイストが少し違うことがわかると思います。
もちろん、AIによる画像生成はランダム性がありますが、アプリによっては”好みの画像の生成されやすさ”などが変わりますので、ぜひ色々な画像生成AIを試してみてください。
【webサイト・ブラウザ編】クオリティの高い画像を生成したい人向け 4選
続いて、webサイト・ブラウザ編です。
クオリティの高い画像を作成したい人におすすめなwebサイト・ブラウザは以下の4種類です。
- Stable Diffusion Online
- Bing Image Creator
- Canva
- DreamStudio
①Stable Diffusion Online
そもそも「Stable Diffusion」は、独ミュンヘン大学発のスタートアップ企業「Stability AI」が中心となって2022年8月に公開された画像生成AIです。
本格的に使うにはPythonや自分で環境構築する必要がありますが、この「Stable Diffusion Online」ではデモ版が利用でき、アカウントの作成やログインをする必要なく、すぐに画像生成を開始できます。
試しに、Prompt欄に『a cat』と入力し、画像生成するとかわいいリアルな猫の画像が生成できます。
②Bing Image Creator
Bing Image Creatorは、マイクロソフトが提供している画像生成AIのサービスです。作成したい画像をイメージした指示文(プロンプト)を入力することで、文章に合った画像を4枚作成できます。
既にWordやExcelなどのOfficeアプリを利用していて、Microsoftアカウントを作成済みの場合、すぐに無料で利用できます。
③Canva
Canvaは、オンラインで使える無料のグラフィックデザインツールです。多くのテンプレートと、様々な素材(写真、動画、イラスト、音楽)があり、ドラッグ&ドロップの簡単操作で誰でも簡単にデザインを作成できます。
パソコンはもちろん、スマホやタブレットでも使えます。Canvaで作成したデザインを数クリックで印刷注文できる「Canvaプリント」と呼ばれる印刷サービスも提供しています。
デザインを作成するツールといえば、Adobeの「Photoshop」「Illustrator」などが有名です。これらは多くのプロが使用している一方で、それなりの費用がかかったり、慣れないと操作が難しかったりと、素人には少しハードルが高いといった難点があります。
それに対して、Canvaは誰でも手軽にさまざまなデザインを作成できます。
フライヤーやポスター、各種文書、SNSのアイコン・バナーなど、幅広いデザインに対応でき、個人から事業まで、あらゆる場面で簡単におしゃれなデザインを作ることが可能です。
Canvaには、無料プランと有料プランがありますが、無料プランでも十分に利用することができるので、とても人気のソフトになっています。
④DreamStudio
DreamStudioは、Stability AI社が開発・運営する「Stable Diffusion」のオープンβ版として公開された画像生成AIです。他のサービスと同様にテキスト(プロンプト)を入力するだけで画像が生成されます。
UI(ユーザーインターフェース)も洗練されており、非常におすすめのサービスです。英語表記の画像生成AIなのは難点ですが、Google翻訳を利用すれば問題なく使いこなせます。
DreamStudioはブラウザで動作するので、WindowsでもMacでもどちらでも使え、メールアドレスを使った登録はもちろん、「GoogleあるいはDiscord」アカウントを連携してログインすることで、無料トライアルとして25クレジットが付与されます。
そのクレジットを使用することで、テキストから画像が生成でき、クレジットは画像のサイズや処理回数などによって消費量が変わりますが、クレジットがなくなった場合は、料金を支払って追加することが可能です。
流行のAIアバターを作る方法(Stable Diffusion)
ここまでで、「スマホで簡単に生成したい人」と「webサイトを使ってクオリティの高い画像を生成したい人」に向けて、いくつかの画像生成AIを紹介しました。
ただし、これまでに紹介したサービスを使わずとも、自分のパソコンにStable Diffusionを導入し画像生成する事も可能です。
最後に自分のパソコンに導入したStable Diffusionを用いて、SNSのプロフィール画面に使えるようなアバターの画像を作成してみたいと思います。
具体的な生成方法
今回は”SNSのアバターとして使えるような女性の画像”を作成します。
詳細の条件の説明は割愛しますが、モデルとして『 beautifulRealistic_brav5』を使用し、プロンプト欄に『a girl, head shot』と入力し画像を生成しました。(head shotは、”顔のショット”という意味)
SNSで使用できそうなリアルな女性のアバターが完成しました。
もし、生成した画像を更にこだわる場合は、洗練されたプロンプトを作成する必要があります。
例えば、プロンプト以外の条件は先ほどのままで、プロンプト欄に『a girl, head shot,masterpiece, bestquality, beautiful girl』、ネガティブプロンプト欄に『EasyNegative』と入力し、画像を生成しました。
2回目に生成した画像の方がより品質の高いアバターが生成できました。
洗練されたプロンプトについてより詳しく知りたい方は、以前に執筆したこちらのStable Diffusionの記事もぜひ参考にしてください。
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まとめ
前半では、画像生成AIとはどういうものかを説明し、使用者の目的にあったおすすめの画像生成AIを紹介しました。
後半では、自分のパソコンに導入したStable Diffusionを用いて、実際に画像生成を行ってみました。
以下、本記事のまとめとなります。
- 画像生成AIとは、テキストやデータを入力することで、AIが自動的に画像を生成する技術のこと
- 画像生成AIにはスマホアプリやwebサイトがあり、お手軽に画像生成したい人には、「Meitu、Picsart、AIピカソ、お絵かきばりぐっどくん、AIイラストくん」
- クオリティの高い画像を作成したい人には「Stable Diffusion Online、Bing Image Creator、Canva、DreamStudio」がおすすめ。
- 自分のパソコンに導入したStable Diffusionを使用し、流行のAIアバターなどを作成することが可能であり、品質を高めたい場合は洗練されたプロンプトを使うことが大切。
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