OpenAIが開発した最新のAI「GPT-4」。
その能力がこれまでのGPTを大きく超えると期待されています。
本記事では、GPT-4の概要と特徴、具体的な活用法や使い方を詳しく解説します。
GPT-4の最大限の性能を引き出す方法をマスターしてみましょう。
「GPT-4」とはOpenAIが開発した最新の自然言語処理AIモデル
GPT-4は、OpenAIが新たに開発した自然言語処理AIモデルです。
GPT-3系の最新バージョンで、モデルサイズが500倍以上に拡張され、会話能力などが飛躍的に向上しています。
しかし、これだけでなく、GPT-4には、前モデルと比べて多くの革新的な特徴があります。
これらの特徴について、詳しく見ていきます。
GPT-4とGPT-3.5の違い
GPT-4は、より多くの文脈を考慮に入れることができ、長い会話でも一貫性を保つことが可能で、GPT-3.5とGPT-4の一番の大きな違いは、マルチモーダル機能に対応しているかどうかです。
こちらに関しては次のセクション「【最新】GPT-4の神アップデートについて解説」でご説明します。
また、GPT-3.5はGPT-3の小改良版ですが、GPT-4は全く新しいアーキテクチャを採用。
パラメータ数はGPT-3.5の1750億に対してGPT-4は100兆を超えるといった説もあり、会話の一貫性が大幅に高まっています。
パラメータ数の増加によって、GPT-4はさらに複雑な会話を理解し、より自然で流暢な応答が可能になったよ!
※マルチモーダル機能:AIがテキストや画像、動画、音声などを理解し、複数の異なる種類のデータを組み合わせて情報を処理すること
GPT-4の料金についての説明
ChatGPT Plusは、GPT-4を利用したプレミアムサービスです。
このサブスクリプションプランは月額20ドル(日本円に換算すると約3000円)で、利用者はより高速なレスポンスと優先的なアクセスを享受することができます。
また、OpenAIが提供する他のAPIサービスとは異なり、ChatGPT Plusは固定料金制であり、使用するトークン量による料金変動はありませんが、為替による変動はあります。
このプランは、GPT-4の高度な能力を頻繁に利用したいユーザーや、一貫したパフォーマンスを求めるビジネスユーザーに適しており、一度体験するとGPT-3.5にはもう戻れないほどの性能を実感できるでしょう。
【最新】GPT-4の神アップデートについて解説
GPT-4は、そのリリース以来、数多くのアップデートを経て、さらに強力なAIモデルへと進化しました。
特に注目すべきは…
- マルチタスク学習の採用
- 効率化によるコスト低減
- 日本語性能の強化
これらのアップデートがどのようにGPT-4を強化したのか、詳しく見ていきましょう。
1. マルチタスク学習の採用
GPT-4には、複数のタスクに対応できる汎用性を高めるため、マルチタスク学習が取り入れられました。
これは、要約、翻訳、文章生成といった異なるタスクのデータセットを組み合わせて学習する手法です。
GPT-4は多様なタスクで均一の高い性能を発揮できるため、用途の幅が大きく広がったと言えます。
2. 効率化によるコスト低減
モデルの効率化を図った結果、GPT-4の利用コストが20%ほど低減されました。
大量のテキスト生成においては、コスト削減のメリットが大きいと期待できます。
これは、特に大規模なテキスト処理を必要とする企業や研究機関にとって重要な進歩です。
3. 日本語性能の強化
日本語データを使って学習を重ねたことで、GPT-4の日本語運用能力が向上し、論文要約や対話などで高い精度が得られるようになりました。
これにより、日本語を使うユーザーも、GPT-4の高度な自然言語処理機能を最大限に活用できる領域が広がったと言えます。
4.GPT-4 Turboの料金
Chat GPT PlusのGPT-4ではないGPT-4の料金になりますが、そちらにてアップデートされたGPT-4 Turboの料金は使用するモデルとトークン量によって異なります。
例えば、GPT-4 8Kの料金は1トークン当たり約4.5円、GPT-4 32Kは約9.0円、GPT-4 Turbo 128Kは入力が約1.5円、出力が約4.5円となっています。
これらの料金設定は、モデルの能力とコストバランスを考慮したものです。
GPT-4 Turboでは、従来のGPT-4よりも入力・出力のコストを抑えることが可能になり、開発者や研究者にとってコストパフォーマンスが非常に優れていると言えます。
GPT-4でできる5つの活用事例
GPT-4はその高度な自然言語処理能力を活かして、様々な分野での活用が期待されています。
ここでは、特に注目すべき5つの活用事例を紹介します。
- 長文要約
- データ分析と解釈
- プログラムコードの生成
- 画像生成
- 翻訳
これらの事がすぐ実践できるように、順に詳しく見ていきましょう。
1. 長文要約
GPT-4は長文の要約に非常に優れています。
レポートや文献などの長い文章を短時間で要約し、重要なポイントを抽出することが可能です。
GPT-4を活用すれば、情報収集や文書の整理が効率的に行えるようになるよ。
今回は、デジタルヒューマン白書2023のPDFレポートを実際に読み込ませ3分で読めるように要約をお願いしてみます。
AIHUB株式会社、デジタルヒューマン協議会を通じて『デジタルヒューマン白書2023』を公開。社会実装推進を目指し、新たな参画企業の募集を開始
https://aihub.co.jp/news/1lIuR-7f
結構読みやすい要約量になったのではないでしょうか?
要約を読んでみる場合は下記からどうぞ。
要約を見てみる
「デジタルヒューマン白書 2023」の要約を以下に示します。
1. 協議会の設立趣旨
- デジタル化の進展が人々の生活を根底から変化させている現代において、メタバースやWeb3のようなテクノロジーが注目されています。
- デジタルヒューマンとは、人間の特徴や性格、知識などをAIとデジタル技術によって表現したものです。
- 2023年4月に設立された「デジタルヒューマン協議会」は、デジタルヒューマンの社会実装を目指し、適切かつ効率的な利用、倫理的規範の検討、新しい共生社会の形成を目標としています。
2. 白書の位置付け
- デジタルヒューマンの社会的意義の提示と、関連する活動の指針を目的としています。
- AIの活用シーンの一つとして、デジタルヒューマンの普及について具体的な議論が進められています。
3. 技術面の総括
- デジタルヒューマンは、センシング、AIによる応答生成、音声合成・グラフィクスを通じた応答の3つの要素技術に分解されます。
- 現在、生成系AIによる画像生成技術が進展しており、現実の人間と見分けがつきにくいレベルに達しています。
4. 社会実装・利用面
- 9つのユースケースが設定されており、それぞれがデジタルヒューマンの様々な応用可能性を示しています。
5. 日本における社会課題
- 少子高齢化と労働力不足が進行中であり、AIやRPAを活用した自動化が対策として挙げられています。
6. AIの急速な発展
- ChatGPTのようなAIの急速な発展が、労働力不足や産業競争力の低下の解決策として期待されています。
7. デジタルヒューマンに対する期待
- デジタルヒューマン市場は、AIの普及とともに成長が見込まれており、人間らしさと機械の両面を持つ新たな労働力としての可能性があります。
8. 技術面からの協議
- コミュニケーションレベルが5段階に分類されており、現時点では部分的にLevel3に達しているとされています。
9. 社会的位置付けの変化
- デジタルヒューマンは、社会的な「不足」を解消する役割から、新しい価値を生み出す存在へと進化しています。
10. 社会実装の課題
- ChatGPTの活用例が示されており、デジタルヒューマンへの高い期待とともに、技術的な課題が指摘されています。
11. フォトリアル AI アート
- 生成系AIの進展とともに、著作権やレギュレーション整備の必要性が指摘されています。
12. ユースケース一覧
- 「おもてなしの最適化」、「自分の分身」、「息の合う相方」など、デジタルヒューマンの多様な利用方法が示されています。
13. コンテンツと知的財産
- 日本のアニメや漫画、ゲームの経験を踏まえ、デジタルヒューマンにおける知的財産の重要性が強調されています。
2. データ分析と解釈
GPT-4はデータ分析とその解釈にも使用できます。複雑なマーケティングデータや統計データを分析し、それらの意味を明確に解説することが可能です。
ビジネスの意思決定をサポートする強力なツールとして活用できそうだね。
比較表の作成を依頼しただけなのですが、その結果の考察まで行ってくれています。
現在のところグラフの読み取りはClaude2よりも優秀です。
Claude2に関しての記事は以下をご覧ください。
3. プログラムコードの生成
GPT-4はプログラムコードの生成にも使われます。
特に初心者のプログラマーや非専門家にとっては、簡単なコーディングをGPT-4に生成してもらうことで、開発作業の効率化が期待できます。
以下のソースコードは「〇〇のwebアプリを作成したいので、ソースコードを表示してください。」と送信した際に出力されたものです。
実際には多々組み合わせたりする必要があるのですが、それでも初心者プログラマーや非専門家にとっては強い味方となってくれます。
4.画像生成
GPT-4は、DALLE-3という自然言語のテキストから高解像度の画像を生成する能力も持っています。
任意のキーワードを入力することで、そのキーワードを視覚的に表現した画像を作成することが可能です。
アイデアの視覚化やイラスト制作などに役立つよ。
このように日本語入力にも対応しているので、より詳細に指定を行うと思い描いたものを画像生成してくれます。
5.翻訳
GPT-4は翻訳にも優れています。複数の言語間で高い精度の翻訳を行うことが可能で、グローバルなコミュニケーションや文書の翻訳に大きな効果を発揮します。
GPT-4の使い方
GPT-4を利用するための基本的な手順は非常にシンプルです。
これらのステップを踏むことで、GPT-4を簡単に使いこなすことができるようになります。
あなたのビジネスや研究、個人的な用途に応じて、GPT-4の多機能をフル活用してみてください。
ステップ1. OpenAIのサイトにアクセス
まずは、OpenAIの公式ウェブサイト(https://openai.com/)にアクセスします。
このウェブサイトはGPT-4の利用を始めるための中心的なポータルです。
ステップ2. アカウント登録
GPT-4を利用するためには、OpenAIのウェブサイトでアカウントを登録する必要があります。
メールアドレスやその他必要な情報を入力し、アカウントを作成します。
ステップ3. チャット画面から入力
アカウントを登録し、ログインした後、チャット画面からChat GPTとの対話を始めることができます。
質問や指示を入力し応答を受け取ります。
ステップ4. Chat GPT PLusへのアップグレード
次に、GPT-4ベースで対話できるChat GPT Plusへのアップグレードを行います。
下記画像にあるように、左メニュー下の「Upgrade」をクリックし、表示されるモーダルウィンドウ内右側のグリーンのボタンを押下し月額プランの手続きをすすめます。
※2023年11月現在ウェイティングリストの登録のみとなっています。
アップグレード可能な状態になった際に、アカウント登録したメールアドレスに通知が届きますので手順に沿ってサブスクリプション契約をおこないましょう。
「GPT-4」でよくある質問
GPT-4に関しては多くの疑問が寄せられます。ここでは、よくある質問とその回答を紹介します。
Q. GPT-4は無料では使えない?
A. GPT-4の利用には有料プランのChat GPT Plusへの加入が必要で、無料オプションは現時点では用意されていません。
無料で利用利用可能なものは、GPT-3.5となっています。
Q. GPT-4は日本語に対応している?
A. GPT-4は日本語に対応。
日本語データセットを用いた学習により、日本語運用能力が向上し、論文や報告書の要約、チャット形式の会話など、精度の高い日本語処理が可能です。
まだ完璧ではないものの、ビジネスで必要とされるレベルの日本語能力は備えていると判断されます。
Q. GPT-4のアップデートはいつから?
A. 最新のメジャーアップデートは2023年3月14日にリリースされたマルチモーダル大規模言語モデルです。
まとめ
GPT-4はOpenAIによって開発された最新の自然言語処理AIモデルで、GPT-3系の最新バージョンとして注目されています。
このモデルは、前モデルに比べて改良されたアーキテクチャを持ち、より複雑な会話の理解と流暢な応答が可能です。
GPT-4の料金は使用するモデルとトークン量によって異なり、高い性能を考慮するとコストパフォーマンスは優れています。
GPT-4は長文要約、データ分析、プログラムコード生成、画像生成、翻訳など、幅広い分野での活用が期待されています。
また、日本語処理能力の向上により、日本語ユーザーにも便利です。
GPT-4の使用にはOpenAIのサイトへのアクセスとアカウント登録が必要で、無料プランは提供されていません。
最新のGPT-4を活用して、是非生産性の向上を目指してみましょう。
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